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『後天性慢性赤芽球癆に対するシロリムスの治験』について

本治験の背景この病気はシクロスポリンという働きすぎる免疫反応を抑える薬(免疫抑制剤といいます)を用いるのが一般的な治療方法です。しかしながら、シクロスポリン(ネオーラル®、サンディミュン®など)を服用しても効果がない患者さんや、服用を続けられない患者さん、一度効果はあったもののまた貧血症状が現れた患者さんに効果があると分かっている治療方法はありません。そのため、このような患者さんにおける新たな治療方法の開発が必要です。
本治験の目的この治験では、免疫抑制剤の一種であるシロリムスがこのような患者さんに対して効果があるのではないかと考え、本当に効果があるか、またどのような副作用があるかを調べます。
シロリムスとはシクロスポリンとは異なるメカニズムで体内の免疫反応を抑える効果があることが知られており、シクロスポリンが使いにくい後天性慢性赤芽球癆の患者さんにも効果があるのではと期待されています。
治験の対象となる
患者さん
・後天性慢性赤芽球癆と診断された患者さん
シクロスポリン(ネオーラル®、サンディミュン®など)を服用しても十分な効果がない方
・副作用があり治療が続けられない方で貧血の症状が続いている方
・シクロスポリンの量を少なくしたり、中止したりした場合に貧血の症状が再び現れた方
・同意取得時に18歳以上でヘモグロビン(Hb)値が9 g/dL未満の方
※文書同意取得前30日以内に他の治験・臨床試験に参加している方は参加できません。
※その他、いくつかの基準があります。

治験とは

患者さんにご協力いただきお薬の有効性と安全性を確認する試験をいいます。
参加を希望される方、本治験について詳しく知りたい方は、お問い合わせフォームよりご相談ください。

このページをご覧になった方にご意見募集のお願い

赤芽球癆についてのページでもご案内しましたが、希少疾患である赤芽球癆の患者様、ご家族や関わる方、そして診療に関わる医療従事者の方々など、本ホームページではご覧いただいた方からのご意見やご感想をいただけたらと考えています。
昨今では、よりよい治療法を開発する臨床研究および治験の様々な段階において、患者さんや市民の方に参画していただき、患者さんが本当に必要とする、よりよい治療法の開発が目指されるようになっています。このような活動を患者市民参画(PPI)と呼ばれ、様々な取り組みが広がってきています。
赤芽球癆についても、このプロジェクトをきっかけに、取り組むべき課題やニーズを知り、よりよい治療法やQOLの改善を目指すことができたらと考えています。 ぜひ、お気軽にお問合せフォームから、ご意見やご感想などをお送りいただけましたら幸いです。どうぞよろしくお願いいたします。