赤芽球癆とは?

後天性慢性赤芽球癆について

血液の中には、白血球、赤血球、血小板という3種類の細胞があります。これらの細胞はすべて、骨の中にある骨髄という場所で作られています。赤芽球癆は、この骨髄で「赤血球」だけが作れなくなってしまう病気です。赤芽球癆のうち、生まれつきではなく(後天性)、発症した後長く続く(慢性)ものを後天性慢性赤芽球癆と呼びます。赤血球は体のすみずみに酸素を送り届ける働きをしていますので、この病気を発症して赤血球が足りなくなると、ふらつきや息切れ、立ちくらみなどといった貧血症状がみられるようになります。

この病気を発症する理由はまだ完全にはわかっていませんが、自分の免疫力の暴走が一つの原因ではないかと考えられています。免疫力とは、細菌やウイルスなどを攻撃して自分の体を守る大切なものですが、ときどきその免疫システムが暴走し、本来は攻撃されるべきではない自分の体の細胞に、攻撃が向かってしまうことがあります。後天性慢性赤芽球癆は、免疫細胞であるリンパ球が、骨髄の中で、赤血球に育っていく若い細胞を攻撃してしまい、発症するのではないかと考えられています。そのため治療には、リンパ球の機能を抑える「シクロスポリン」というお薬が使われることが多いのですが、十分な効果が得られなかったり、持病によって薬が使えなかったりする患者さんも少なくありません。そのような患者さんにどのような治療を行ったらよいのかは、まだわかっていません。

このページをご覧になった方にご意見募集のお願い

このように赤芽球癆は希少疾患であるため、わからないことが多く、治療法も十分とは言えない状況です。今回、赤芽球癆に関わる新しい治療薬の開発プロジェクトを進めるにあたり、赤芽球癆という疾患についても、多くの方に知っていただくこと目指して、このホームページでの情報提供をよりよいものにしていきたいと考えています。
そこで、このホームページをご覧いただいた皆様から、ホームページについて、また赤芽球癆に関して、ご感想やご意見をいただくことができればと考えています。
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どうぞよろしくお願いいたします。