信州大学医学部石田文宏教授からメッセージをいただきました!

本プロジェクトを立ち上げられた信州大学医学部石田文宏教授からメッセージをいただきました!


信州大学医学部保健学系検査技術科学
信州大学医学部附属病院血液内科
石田文宏教授

後天性赤芽球癆の治療薬としてシクロスポリンは広く使われていますが、効果が出にくい方、有効であってもまた貧血が強くなってしまう方、お薬自体が使えない方がいて、他の方法や薬剤が求められていました。

 赤芽球癆に関する医学研究は本邦では厚生労働省の難治性疾患政策研究事業として特発性造血障害に関する調査研究班(以下、特造班)が中心となって担ってきており、世界的に見てもほとんど唯一ともいえる形で赤芽球癆に関しての研究を長期にわたり継続し研究成果を発信してきています。

 私は赤芽球癆の病態に関する研究を行う中で特造班と関わるようになりました。現在は同班の活動として赤芽球癆の前向きコホート研究や難治例の全国調査、診療の参照ガイド作成などに携わっています。2022年の特造班の会議で金沢大学の中尾眞二教授(現名誉教授)からシロリムスの臨床研究論文を教えていただきました。25年以上もの間、赤芽球癆の新規治療薬の開発はなされていませんでしたが、その論文に一筋の光明を感じました。同薬を扱う製薬会社に連絡しその後の協議や特造班をはじめとするさまざまな方のご支援・ご協力・ご参加をいただき、信州大学の中澤英之講師を研究代表者とする後天性慢性赤芽球癆を対象とする特定臨床研究および医師主導治験に結びつけることができました。

 赤芽球癆で治療を続ける方々が赤血球輸血に頼らずに充実した生活が送れるよう、安全で効果のある新たな治療法の選択肢が増えることを期待しております。

編集後記  最初に石田先生から赤芽球癆の患者様に新たな治療法の選択肢の候補があるかもしれないので、今後の臨床試験の進め方についてご相談したいと臨床研究支援センターにお声がけをいただいた2022年8月5日から、本プロジェクトに関わらせていただいています。この度、医師主導治験が開始され、感慨深く思うとともに、これからがさらに重要な時期となると思います。当センター一同、先生方とともに歩み、ご支援を続けていきたいと改めて思いました。石田先生、今後ともどうぞよろしくお願いいたします。(文責:信州大学臨床研究支援センター山浦麻貴)